「保育に欠ける」とは?改正で保育を必要とするへ変わった理由を解説

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「保育に欠ける」とはどんな意味?この記事では、法改正の経緯や「保育を必要とする」への変更理由、申請時に注意すべきポイントをわかりやすく紹介します。

目次

昔は「保育に欠ける」と呼ばれていた

以前の児童福祉法では、「家庭で十分な保育を受けられない子ども」を指す言葉として「保育に欠ける」が使われていました。
具体的には、保護者が仕事や病気などで育児が難しい場合に「保育に欠ける」とされ、保育園(認可保育所)へ優先的に入園できる仕組みが設けられていました。

現在は「保育を必要とする」に変わっている

現在では、法改正や制度の見直しにより、「保育に欠ける」という言葉はほとんど使われなくなりました。
代わって、「保育を必要とする」という前向きな表現が正式に用いられています。

  • 言葉が変わったポイント

「保育に欠ける」という言葉には、保護者や子どもの能力不足を示唆するような否定的な印象がありました。
そのため、より支援的で前向きな意味合いを持たせるために、「保育を必要とする」という表現へ変更されたのです。

関連サイト👉厚生労働省~保育の必要性の判断及び 保育提供の仕組みについて

なぜ言葉が変わった?改正のポイント

子ども・子育て支援新制度の影響

2015年(平成27年)に始まった「子ども・子育て支援新制度」によって、保育園だけでなく認定こども園や地域型保育など、多様な保育サービスが整備されました。
それに伴い、制度やガイドラインの見直しが行われ、「保育に欠ける」から「保育を必要とする」へと表現が改められました。

関連サイト👉こども家庭庁:保育所保育指針解説

ポジティブな表現への転換

「保育に欠ける」という言葉は、“親の力不足”や“子どもに問題がある”といった誤解を生む可能性がありました。
一方で、「保育を必要とする」という表現は、保護者の就労・介護・病気などの事情により、一時的な支援を求める前向きな意味を持っています。
そのため、現在の行政では「保育を必要とする家庭」を対象とする形に整理されました。

「保育を必要とする」具体的なケース

自治体の基準によって多少異なりますが、一般的に次のようなケースは「保育を必要とする」と認定されます。

  • 保護者が働いている場合
     フルタイム勤務だけでなく、パート・シフト制・在宅ワークなども対象。
     週3日以上・1日4時間以上といった勤務条件の証明が求められます。
  • 妊娠・出産の場合
     母体への負担が大きく、上の子の育児が難しい期間に保育が必要とされます。
  • 病気・障がい・介護の場合
     保護者が病気や障がいを抱えている、または同居家族の介護を行っていて育児との両立が難しい場合。
  • 求職中・就学中の場合
     就職活動や職業訓練、学校への通学などで日中に子どもの保育ができない場合。
  • ひとり親家庭の場合
     シングルマザー・シングルファーザーとして働いており、子どもを日中見られない場合。

なお、自治体によってはDVや虐待のリスクがある場合も「保育を必要とする」対象となります。

保育園申請での理由の書き方とポイント

保育園申請書の「保育を必要とする理由」欄には、家庭の状況を簡潔かつ具体的に書くことが大切です。
以下の短文・長文例を参考に、実情に合った内容で記載しましょう。

短文例(スペースが狭い場合)

  1. 共働きの場合:「夫婦ともにフルタイム勤務のため、平日日中に家庭での保育ができません。」
  2. 求職中の場合:「就職活動中であり、面接や応募準備のために日中の保育をお願いしたいです。」
  3. 妊娠・出産の場合:「第二子妊娠で安静が必要と診断され、上の子の育児が難しい状況です。」
  4. 親の介護の場合:「高齢の親を介護しており、日中に子どもを見る時間を確保できません。」
  5. ひとり親の場合:「シングルマザーとして働いており、日中の保育を必要としています。」

長文例(スペースが広い場合)

共働き家庭の場合
夫婦ともにフルタイム勤務であり、平日日中に育児を行うことが難しい状況です。近隣に支援を頼める家族もいないため、子どもの成長環境を整える目的で保育園を希望します。

求職中の場合
現在、再就職に向けて面接や職業訓練を受けています。預け先がなく活動が制限されているため、保育園を利用して早期就職を実現したいと考えています。

妊娠・出産予定の場合
第二子を妊娠中で、医師の指導により安静が必要です。上の子の育児を継続するのが難しいため、保育の支援をお願いしたいと考えています。

保育園の合否はどう決まるの?審査の流れと選考基準

保育園の入園可否は、自治体が定める「指数(点数制)」によって決まります。
主に次のような基準で判断されます。

  • 就労時間が長い家庭ほど加点
  • ひとり親家庭や障がいのある家庭は優先対象
  • 兄弟姉妹が同じ園に通っている場合は加点の可能性あり

なお、採点ルールは自治体ごとに異なるため、必ずお住まいの市区町村の公式サイトで最新情報を確認しましょう。

ワンポイントアドバイス

一度退園してしまうと、再び入園できるまでに時間がかかるケースがあります。
状況が変わっても「保育の必要性」が続く場合は、早めに自治体や保育園へ相談しましょう。
また、制度や基準は毎年更新されるため、厚生労働省や内閣府、自治体サイトで最新情報を確認しておくことが大切です。

現在は「保育に欠ける」ではなく「保育を必要とする」という考え方が基本となっています。
その背景には、「子どもの最善の利益を守る」という理念があります。
制度の意図を理解し、家庭の状況に合った保育環境を選ぶことが、子どもの健やかな成長につながります。

保育に欠けるとは?改正により保育を必要とするへ変更:まとめ

この記事のポイントをまとめました。

  1. 「保育に欠ける」とは、以前の法制度で用いられた言葉
  2. 現在は「保育を必要とする」へと表現が変更された
  3. 法改正の背景には、子育て支援を拡充する狙いがある
  4. 保育園の入園要件は、自治体ごとに詳細が異なる
  5. 就労や病気、介護など様々な事情で認定が受けられる
  6. 申請書には具体的な保育が必要な理由を簡潔に書く
  7. 入園審査は自治体が行い、点数制が導入されている
  8. フルタイム勤務やひとり親世帯は加点対象になる場合が多い
  9. 兄弟の在園実績があると優先度が上がるケースがある
  10. 一度退園すると再入園が困難になる場合がある
  11. 公的機関の公式サイトへのリンクは情報信頼度を高める
  12. 最新の法改正は厚生労働省や内閣府のサイトで要確認
  13. 「保育を必要とする」概念を正しく理解し、申請をスムーズに進める
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