「育休中は保育園を使えない」と聞いて、上の子の通園をあきらめそうになっていませんか。実は、育休中でも保育園を使い続けられる場合が国の基準に書かれています。ただし、これは「上の子がすでに通っている」ときの話で、育休中に新しく入園したいときとは扱いが違います。
この記事では、2つのケースを分けて、申請書の「保育を必要とする理由」に何を書けばいいかを例文つきで整理します。例文はそのままコピーせず、ご家庭の事情に合わせて書き換えてください。
この記事でわかること
- 育休が「保育を必要とする事由」になるのは、どんな場合か
- 上の子の継続利用と、育休明けの入園申請の違い
- 申請書に書く3つのポイントと、例文10選
- 申請前に窓口で確認しておきたいこと
育休中の保育園利用は、国の基準でどう決まっている?
保育園の利用は、市区町村が「保育の必要性」を認定して決まります。どんな場合に認定されるかは、子ども・子育て支援法施行規則(第1条の5)に10項目が書かれています。そのうち9番目が、育休に関する項目です。
9番目の項目(要点)
保護者が育児休業をする場合で、育休の対象の子ども以外の就学前の子どもが保育園などを利用していて、育休の間もそのまま利用する必要があると認められること。
つまり国の基準で「育休」が理由になるのは、下の子の育休中に、すでに保育園に通っている上の子の利用を続けたいときです。育休中の保護者が、これから下の子を入園させたい場合は、この項目の話ではありません(後半で説明します)。
自治体によって違うのは、この4点
国の基準は大枠で、実際の運用は市区町村が決めています。同じ「継続利用」でも、次の点が自治体ごとに違うことがあります。
- 上の子の年齢:何歳以上(以下)は対象か
- 利用できる期間:下の子が何歳になるまで続けられるか
- 利用時間:保育標準時間(最長11時間)ではなく、保育短時間(最長8時間)になるか
- 申請のタイミング:育休に入る前に届け出るのか、入ってからか
「育休に入ったら退園」と思い込んでいる方もいますが、継続できるかどうかはお住まいの市区町村の案内で決まります。まず募集案内の「育児休業中の継続利用」の欄を見て、書かれていなければ窓口に問い合わせるのが確実です。
ケース①:上の子が通園中で、育休中も続けたい
この場合に伝えるべきことは、「上の子の継続利用が必要な理由」です。「通わせたいから」だけでは弱く、子どもの生活や家庭の状況から見て必要だと分かるように書きます。
書き方の3つのポイント
- 上の子が通っている園名と、通園している事実を書く。「現在〇〇保育園に通っています」と最初に示します。
- 子どもの側の理由を入れる。生活リズムや、慣れた環境が変わることの影響を、事実として書きます。
- 家庭の側の理由を入れる。下の子の世話で上の子の送迎や見守りが難しい、近くで頼れる家族がいない、など。ただし、書くのは実際にそうなっていることだけにします。
NG例と、書き換えのコツ
NG:「上の子が通っているので続けたいです。」
→ 理由が「親の希望」に見えます。
OK:「上の子(〇歳)は〇〇保育園に〇年通っており、日中の生活リズムが園での活動を中心に整っています。育休中の環境変化を小さくするため、継続利用を希望します。」
→ 事実と、必要な理由が分かれています。
例文(継続利用)
〇には、ご家庭の実際の内容を入れてください。当てはまらない文は使わないでください。
例文1(短め)
下の子の育児休業中も、上の子(〇歳)が通う〇〇保育園の継続利用を希望します。
例文2(生活リズム)
上の子は〇〇保育園に〇年通っており、登園・降園を中心に毎日の生活が整っています。育休中も同じリズムを保つため、継続利用を希望します。
例文3(家族の支援が受けにくい)
夫婦ともに親族が遠方に住んでおり、日常的な送迎や見守りを頼める人がいません。生後〇か月の下の子の世話をしながら、上の子の生活を支えることが難しいため、継続利用を希望します。
例文4(産後の体調)
出産後、〇〇のため医師から無理をしないよう言われています。上の子の外遊びや送迎を十分に行うことが難しいため、保育園の継続利用を希望します。
※医師から言われた事実がある場合のみ書きます。診断書を求められることもあります。
例文5(環境変化への配慮)
上の子は〇〇保育園で友達や先生との関係ができ、安心して過ごしています。下の子が生まれて家庭の環境が変わる時期だからこそ、園での生活を変えずに続けられるよう、継続利用を希望します。
ケース②:育休中に、復職に向けて入園を申し込みたい
下の子を保育園に預けて職場復帰するための申請は、育休の項目ではなく、「就労」で認定されるのが基本です。つまり、復職したあとの働き方(勤務先・勤務時間・日数)を示すことが中心になります。
復職予定日と就労証明書
育休中の申請では、勤務先に就労証明書を書いてもらいます。多くの自治体の様式には、育児休業の期間と、復職予定日を書く欄があります。日付が曖昧だと確認に時間がかかるため、勤務先と相談して、予定日をはっきり決めておくのが大切です。
入園できる時期(復職の何日前・何か月前から預けられるか)も自治体で決まっています。申請書に「いつから預けたいか」を書く欄があるので、募集案内と合わせて確認してください。
例文(育休明けの入園)
例文6(短め)
〇年〇月〇日に職場復帰予定です。復帰後はフルタイム勤務となるため、日中の保育を必要とします。
例文7(勤務内容を具体的に)
現在、育児休業を取得しており、〇年〇月〇日に〇〇(会社名)へ復職します。勤務は平日〇時〇分〜〇時〇分(通勤時間〇分)で、日中の保育ができません。
例文8(時短勤務で復職する場合)
〇年〇月〇日に復職し、1日〇時間の時短勤務(週〇日)を予定しています。勤務時間中の保育ができないため、保育園の利用を希望します。
例文9(家族の支援が受けられない)
復職後の勤務時間は〇時〜〇時で、送迎の時間を含めると家庭での保育が難しい状況です。祖父母は遠方に住んでおり、日常的な支援が受けられません。
例文10(兄弟で同じ園を希望)
上の子が通う〇〇保育園に、下の子も同じ時期に通えるよう希望します。復職後は〇〇勤務となり、送迎を同じ園にまとめることで、仕事との両立がしやすくなります。
※同じ園を希望する場合の扱いは、自治体によって異なります。
申請前に確認したいチェックリスト
- 募集案内で「育休中の継続利用」の条件を確認する(上の子の年齢・期間・利用時間)
- 提出期限を確認する(月ごと・4月入園はそれより早い締切になることが多い)
- 就労証明書は、勤務先の担当者に早めに依頼する(発行まで日数がかかる会社もあります)
- 書いた内容と証明書の日付が合っているか見直す(復職予定日のズレがよくあるミスです)
- 事実と違うことは書かない(後から分かると、認定の取り消しなどにつながることがあります)
復帰後の働き方で迷っている方へ
申請書には「復帰後にどう働くか」を書く欄があるため、ここで手が止まる方は少なくありません。フルタイムの復帰だけが選択肢ではなく、時間を自分で選びやすい働き方を併せて考える方もいます。
その1つに、自宅から参加するオンラインそろばん講師があります。よみかきそろばんくらぶの公式サイトには、次のように書かれています(2026年10月時点で確認)。
- 授業はZoomで行い、勤務場所は自宅(一度も本部に行く必要がない)
- 応募資格は珠算2級程度以上。指導経験は問わず、研修がある
- 長く続けられる方(最低3年以上)を募集している
- 契約は雇用ではなく講師登録。所得によっては確定申告が必要
- 収入は最初から多くなく、まとまって担当できるまで6か月以上かかる
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※育休中に働いたり収入を得たりすると、育児休業給付金や勤務先の就業規則に影響する場合があります。始めるのは育休が明けてから、または勤務先やハローワークに確認してからにしてください。
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まとめ:どのケースかを先に整理
- 国の基準で「育休」が理由になるのは、すでに通っている上の子の継続利用が必要なとき
- 育休明けに下の子を預けたいときは、「就労」で申請し、復職予定日と勤務内容を具体的に書く
- 期間・上の子の年齢・利用時間は自治体ごとに違うので、募集案内か窓口で確認する
- 例文は事実に合わせて書き換え、事実と違うことは書かない
自分の状況に近い理由の書き方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連サイト👉e-Gov法令検索:子ども・子育て支援法施行規則(第1条の5が「保育を必要とする事由」です)

